富山市中心部にある稲荷公園に1万人を収容できる全天候型アリーナを整備する再開発計画の構想が浮上していることが分かりました。
関係者によると、計画が浮上しているのは富山地方鉄道の稲荷町駅周辺のエリアです。
再開発計画は、富山地鉄・稲荷町駅の南北にまたがるエリアで、ショッピングセンター・アピアと稲荷公園を含むおよそ20万平方メートルの一帯で検討されています。
富山市が管理する稲荷公園に北陸では最大規模となる1万人を収容するアリーナを整備をするほか、あわせて周辺のショッピングセンター・アピアの施設建て替えやホテル、マンションの建設を進めます。
1985年に開業したアピアは建物の老朽化が課題となっていました。
この計画は、アピアが建物の老朽化の問題とあわせて周辺地域の整備も進めたいと2年ほど前から検討を進め、現在、稲荷公園を管理する富山市などと協議しているということです。
マンションは、高齢者向けマンションを建設する構想があります。
開発費は400億円と試算されていて、関係者の一人は、「大規模なスポーツイベントを誘致するなどアリーナを活用して北陸地区の活性化につなげたい」と話しています。
完成は2027年を目指すとしています。
稲荷公園は市が1996年に化学工場跡地に整備した市管理の公園です。自然やレクリエーションを楽しむ場として親しまれています。
市有地であることから、再開発に当たっては民間資本を都市公園に導入して活性化する「パークPFI」の手法を生かします。
<パークPFIとは!?>
公園内の施設を整備、管理する事業者を公募する制度。
2017年の都市公園法改正で創設された。
民間資金活用による社会資本整備(PFI)を通じて自治体など公園管理者の財政負担を軽減しつつ、公園の有効活用や魅力向上につなげることを目的とする。
地権者は4法人となる見通しです。
本サイトでも紹介している富山県武道館(多目的武道館)の主道場観客席は、5000席程度となる予定です。
それに対し、今回計画されている稲荷公園再開発は、1万人収容アリーナですから2倍の規模となります。
つまり計画が順調に進めば、県内最大規模のアリーナの誕生となります。
電鉄富山駅から1駅、所要時間3分と近い地の利を生かし、スポーツやコンサートといった大規模イベントを誘致します。
立山黒部アルペンルートの起点として観光需要にも対応します。
ショッピングやエンターテインメントを満喫できる富山の「副都心」として地域のにぎわい創出につなげます。